格言、好きですか?
最早、営業で出会った人の数は数えられていません。
営業をしていると、社内外で「名言」にも出会います。
今回は営業を続けてきて出会った名言達をご紹介しようと思います。
Contents
営業をしていて出会った名言集
お前は○○になれない。
新人時代に当時の役員から言われた言葉です。
当時、営業なのに人と話せないことを気にしてばかりいました。
そして、コミュ力の高い先輩の真似ばかり。
ガラにもないことをしていたので、当然スべるし、自分もつらかったです。
そんな時に「先輩の真似をしていることを否定するように」言われたのが、この言葉です。
シチュエーション的には励まし要素が全くなかったのですが「自分にできないことを捨てる」きっかけになりました。
以降は内向的な性格と向き合って「自分の使い方」を考えました。
向いていることだけを磨いて、営業レースで入賞を重ねるようにもなり、社畜&ブラック企業から抜け出せたのも、この言葉があったからだと思います。
お前の主観はどうでもいい
元コンサルの上司に詰められていたときの言葉です。
新人の頃、うまく顧客の要望や状況を拾えていなかったときに推測で話してしまうことがありました。
現実を把握せずに憶測を根拠に営業をしていた状況です。
言われた状況から考えると、本来は顧客の状況や競合の状況などの「現実」が大切なのであって「希望的観測」や「辻褄合わせ」を含む主観はどうでもいい、という意味合いです。
シチュエーションによっては、未だに現実を根拠にしていないことがないあるので、引き継ぎ隣に置いておきたい言葉です。
走りながら考えろ
準備に手間取ると言われた言葉です。
歴代上司に言われ続けているので、考え過ぎな傾向があるようです。
「素振りではなく打席に立て」という言い方もありますが、考えているだけでは始まりません。
目論見が外れることだって、よくある話。
だからこそ、大枠だけ考えたら後はやりながら考える。
走り出してから検討する、という意味合いです。
たまに修羅場にハマることもありますが、改善サイクルは早くなるのでスキルを上げやすい考え方です。
考え方としては、この動画のPDRが非常に近いです。
【参考動画】
世間はお前の親じゃない
1社目の退職前に言われた言葉です。
当時はかなりボロボロで仕事をしていたので漏れやミスが度々ありました。
言われたときは仕事の中で「お前のミスを何度も許すほど客や周りは優しくない」という文脈で言われました。
が。
後に別のところで「世間の冷たさ」を痛感します。
それが1社目の退職のタイミングです。
退職交渉のときに会社から提示されたのは「有給のほとんどを捨てる」と「ボーナス直前に退職」でした。
ボーナス支給の2週間前を退職日として提示され、ボーナスを貰わずに退職しています。
仕事の出来不出来はあるでしょう。
それでも、社内では複数回表彰もありましたし、右肩下がりのエリアを新規開拓をして連続達成する程度には頑張ったつもりです。
次の仕事の事を考えても1ヶ月有給消化してボーナス貰って退職できるタイミングだったんですけどね。
退職を切り出したときには「半年は残れ」と言われたのですが断ったらそんな感じになりました。
会社は「早く次の会社に行くことがお前のためだ」とは言っていましたが、切られるときってあっさり切られるんだなー、と半分他人事のように感じたのを覚えています。
当時は、かなり消耗していて交渉する気力もなかったので、そのまま受け入れました。
かなり損をしています。
教訓になったと感じるのは「世間は冷たい」という部分と「自分の主観と周りの考えは違う」という点です。
言われたときの意味合いと身に染みたときの意味合いが異なりますが、戒めとしては有用なので明言として紹介しておきます。
「自分が頑張ったこと」は「相手から尊重される」ことの根拠にはなりません。
「頑張ったから(無条件で)認められる、報われる」という考えだと、いつか痛い目に遭います。
性能に差がなければ見た目で選べ
お客様のお偉いさんの言葉です。
曰く「性能に差があるのであれば性能で選ぶ。ただ、こだわりというものは細部に現れる。性能が同レベルなら見た目や仕様書、カタログの言い回しにまで気を遣っている製品の方がより良い製品だ」とのこと。
本当にこだわってした仕事なら妥協はない。
妥協がないからこそ、一見つまらなく見える細部まで完成している。
ということだそうです。
「見ている人はとてもよく見ている」と感銘を受けたことを覚えています。
自分の仕事でもこだわるときは、とことんこだわるようにしています。
部下の未達を叱るのは上司失格
お客様のお偉いさんの言葉、その2です。
長いので箇条書きすると、こんな感じ
- 「部下を伸ばすこと」は上司の仕事
- 部下は大きな目標を掲げて取り組んでこそ大きく成長をする。
- 大きな目標を自分から掲げた部下は宣言した目標が未達でも、目標を課したときより高い成果を出してくる。
- 目標が未達だと叱ると部下は萎縮して無難な目標しか立てなくなる。
- 無難な目標しか立てない部下の成長は鈍化する。
- 組織にとって有益な意見でも出さなくなり、周りを窺うようになる。
- さらに言えば上司なら部下の能力値を把握していることは当然。
- 部下が立てた目標が過大でも適切な落としどころを予測して計画を立てるべき。
- 部下に過大な目標を強いた上で未達を詰めるのもダメ上司。自然と部下が大きな目標を宣言できる環境を作ることが上司の仕事。
- よって目標未達で部下を叱る上司に上司である資格はない。
話を聞いていて「上司のハードル高いな」とは感じましたが、若手がどんどんと新しいことや大きなことにチャレンジして成果を出しまくっている会社だったので、きちんと実践されていたのだと思います。
他の会社からベテランや役員がやるような役回りを30代前半の社員がやっている会社でした。
商品力だけで勝負は決まらない。
商品が魅力的なだけでは十分に売れない。
商品の魅力+伝える力=売れる状態
というお話です。
「売れる状態」を点数で表すとこんな感じです。
【A製品】
性能90点+伝え方40点=130点
【B製品】
性能70点+伝え方80点=150点
製品自体で勝っても営業力で負けると競合に負けます。
「良いものを作れば売れる論」もありますが、どれだけ良いものができようが、良さを気づいてもらえなければ誰も買ってはくれません。
例えば、家電屋さんで冷蔵庫を選ぶとします。
説明ゼロで「並んでいる冷蔵庫から好きな製品を選んでください」と言われても選べないですよね?
「製品の良さ」を「作り手の意図通りに買い手が認識してくれる」と信じ込むことは甘えです。
買い手を自分に置き換えてみてください。
何かを買うときに、毎回メーカーのWEBサイトで事細かに仕様を調べて、従来製品や競合他社の製品と比較しきってから買うでしょうか?
調べませんよね?
製品の良さを知ってもらう労力を「買い手に押しつけない」
「良い製品でも顧客に伝わらず、売れない」というのは売り手側の責任です。
営業で生きているからこそ、ずっと大切にしている考え方です。
極端な話をすれば「優れた新製品」がなくても「相手にとって良いこと」をきちんと訴求すれば従来製品でも十分に戦えます。
本気でやってれば持論の一つや二つあるだろう?
お客様との雑談で出てきた言葉。
- 本気で取り組む程、自分の頭で考える。
- 成功も失敗も自分が矢面に立って受け続けることになる。
- 自分が考えて、自分が受け止め続けたからこそ持論を持つ。
- 言われてやっているやつは自分の頭で考えない。
- だから、何も感じないし持論もできない。
とのこと。
確かに「できる人」と仲良くなると仕事や人生、生き方に哲学を持っている人が多いように感じます。
「本気で生きているからこそ、感じることが多い」というのは納得感がありました。
まとめ
- 仕事をしていると出会いが多い。
- ストレートに響く名言もあれば、後になって意味がわかる名言もある。
- アドバイスを活かすも殺すも自分次第。
はい。
営業をしていて楽しいことの一つが幅広い人に会えることです。
それこそ自分の親世代からもっと上の方や、経営者から現場の方々。
日常では接することもないような場所にいる人。
たくさんの人に出会います。
それぞれに歩んできた人生があるからこそ、いろいろと話を聞くことができます。
今回はそんな仕事で出会った人たちの名言をまとめてみました。
では、また次回。